なごやっくす(Twitter@omairi_dash)です。
虎渓山永保寺(岐阜県多治見市)で、ステキな庭園を鑑賞してきました。
このページに、永保寺庭園の「風景・概要」「注目ポイント」「料金・時間」についてまとめておきます。
- 庭園を造ったのが、京都の苔寺と同一人物ってホント?
- 紅葉シーズンの様子が気になる…
- 庭園の拝観料や開園時間を知りたい!
といった場合などに、参考にしていただければと。
さっそくいきますね。
永保寺庭園とは【国指定名勝】
永保寺庭園
- 面積:約51,300㎡(内約8,000㎡は市指定)
- 名勝指定日:昭和44年(1969年)4月12日
永保寺庭園は、観音堂南に広がる臥龍池(心字池)を主体とした庭園です。
永保寺開創の夢窓国師(夢窓疎石)によって、正和3年(1314年)に築造されたと考えられています。
夢窓国師は、日本中世庭園文化史における、もっとも代表的な作庭家。
永保寺のほかに、京都の西芳寺(苔寺)や天龍寺、鎌倉の瑞泉寺、そして甲州恵林寺の庭園なども夢窓国師の作として知られます。
そんな数ある庭園の中でも、当時の建物(観音堂&開山堂)と一緒に残されているのは、ココ永保寺だけなんだそう。
自然美を尊重・利用して作られた、室町禅宗寺院の代表的な庭園です。
- >>[参考1]境内の案内|虎渓山永保寺
- >>[参考2]永保寺庭園|文化遺産オンライン
日本各地にステキな庭園を残した夢窓国師、スゴすぎる…! 引き続き、永保寺庭園の注目(感動)ポイントを3つ紹介します
永保寺庭園の注目ポイント3つ
観音堂と無際橋【感動】
観音堂(水月場)と無際橋
永保寺庭園に足を踏み入れて、まずココロ奪われるのは、国宝観音堂と、臥龍池に架かる屋根(亭舎)付きの無際橋です。
屋形付きの橋を初めて生で見ましたが、やはり現在ではこの形式の橋は珍しいそう。
当初は屋形のない土橋で、安政4年(1857年)の改築時に野村作十郎棟梁によって付加されたと考えられているようです。
無際橋(むさいきょう・太鼓橋)
また、虎渓山パンフレットによると、無際橋は臥龍池の「彼岸」と「此岸」を結ぶとのことでした。
仏教用語で、彼岸はご先祖様のいる世界や、悟りの境地を指します。
いっぽう、此岸は僕らが生きる世界(現世)を指すので、
- 彼岸…聖観音を祀る観音堂側の岸
- 此岸…観音堂の反対側の岸
を、それぞれ表しているのだと思います。
「無際」とは、限りの無い永遠という意味。彼岸と此岸が表裏一体であることから、両岸に架ける橋を「無際橋」としているそうです!
梵音巌と二島【趣深い】
少しココロが落ち着いたところで、次に目に入るのが「梵音巌(ぼんのんがん)」。
観音堂向かって左にそびえ立つ岩山です。
梵音は「仏の声」、梵は清浄を表すため、梵音巌は「仏の声を発する清浄な岩」とされているそう。
岸壁づたいに「梵音の滝」も流れ落ちていました。趣深い…!
滝の水源は、虎渓山北西の「シデコブシ群生地」付近とのこと。シデコブシは早春に花を咲かせる落葉小高木で、多治見市の木になっています
そして池に視線を戻すと、今度は二つの島が目に留まります。
上の写真手前が鶴島、無際橋の屋形の左下に見えるのが亀島でしょうか。
どちらも日本庭園でおなじみですね。
長瀬山と土岐川【畏敬の念】
永保寺庭園から北西を望む
庭園内をひととおり観賞したら、庭園まわりの自然美にも目を向けます。
まずは北と西。長瀬山の丘陵に囲まれています。
なんでも、永保寺の開創で虎渓山と呼ばれるまで、この一帯は長瀬山と呼ばれていたんだとか。
山腹にある座禅石からは、庭園を俯瞰できるそうです。
土岐川の曲流
また、庭園の東と南は土岐川の曲流に接しています。
土岐川の清らかな流れを見ていると、ココロの邪気が洗い流されていくような感覚を覚えます…!
山川の自然に対する畏敬の念を抱くとともに、これらを巧みに利用して庭園を造り上げた夢窓国師のスゴさを、改めて思い知ることになりました!
永保寺庭園の紅葉【必見】
永保寺庭園の紅葉
紅葉の季節には、永保寺庭園が彩り鮮やかな姿で観光客を迎えてくれます。
臥龍池を囲む真っ赤なモミジや、庫院前の大イチョウは必見です。
紅葉の見頃時期や、僕が思わず足を止めて写真を撮った絶景スポットについては、以下のリンクをご覧ください。
>>[関連]虎渓山永保寺の紅葉を観てきたよ|見頃などまとめまとめ【料金・時間】
観音堂からの1枚。観音様も同じ景色を見ていると思うと味わい深い…!
- 拝観料金:無料
- 入山可能時間:7:00~17:00
最後までお読みいただきありがとうございます。
このページの要点をまとめました。
- 永保寺庭園は、日本を代表する作庭家・夢窓国師によって造られた庭園
- 国宝観音堂と臥龍池に架かる無際橋のコラボに感動
- まわりの自然を巧みに利用して庭園を造り上げた、夢窓国師のスゴさよ!
こんなステキな庭園が無料で拝観できるのも、岐阜多治見の素晴らしさかもしれません。
ありがたいことです!