応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)参拝ガイド

なごやっくす(Twitter@omairi_dash)です。
応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)にお参りしてきました。

定光寺は、紅葉や桜の名所としても有名な、臨済宗妙心寺派のお寺。
「定光寺」の名前は、秘境駅として知られるJR定光寺駅や、定光寺カントリークラブでもおなじみですね。

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)本堂(無為殿・重要文化財)
本堂(重要文化財・大正15年指定、室町後期竣工)

お寺の見どころは、大きく分けて3つ。
1つ目が、国の重要文化財に指定されている、上の本堂(無為殿)です。
禅宗仏殿特有の、上昇感の強い空間構成になっているのが特徴で、内部には御本尊の延命地蔵菩薩などが祀られています。

このページでは、残り2つの見どころに加え、「アクセス・駐車場情報」や「頂いた御朱印」などを紹介していきますね。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

初詣期間となる、1月2日にお参りしました。素盞男神社(名古屋市中村区)に続いての参拝です!

源敬公廟【徳川義直廟所】

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)源敬公廟(徳川義直公廟所)
源敬公廟(徳川義直公廟所)唐門。右奥にお墓が見えます

2つ目の見どころは、尾張徳川家初代藩主・徳川義直の墓所である「源敬公廟」。
源敬(げんけい)は、義直の諡号しごう(=死後に贈られる名前)です。

鷹狩りでこの地をよく訪れていた義直は、その景観を大変気に入り、生前に自らココを墓地として定めたんだそう。

源敬公(徳川義直)廟所(愛知県瀬戸市)竜の門
龍の門。この章の画像のすべての建造物が国指定重要文化財です

とはいえ、鷹狩りは娯楽であると同時に、軍事演習の一環でもあり、また定光寺は尾張北部の要所、そして名古屋城の鬼門にもあたります。

義直がココを墓地に選んだのは、政治的な理由が存在していたと言えるのかもしれません(参考:瀬戸市史 通史編 上)。

源敬公廟の特徴【儒教式】

源敬公(徳川義直)廟所(愛知県瀬戸市)獅子門
獅子門。本堂と義直廟の中間あたりに位置します

霊廟の設計者は明から帰化した陳元贇(ちんげんぴん)と伝わり、建物の構成は儒教に基づく祠堂に倣っているんだとか。
多くの諸大名が仏式の墓を築く中で、この義直の儒教式の霊廟建築は珍しいようです。

また、焼香殿と宝蔵の床には、日本のタイルの原型とされる敷瓦が敷かれています。
宝蔵の東には、義直に殉した者たちの墳墓も九基建っていました。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

ちなみに、尾張徳川家の菩提寺は、名古屋市東区にある建中寺。尾張藩第二代藩主・徳川光友が、父である義直の菩提を弔うために建立しました。徳川義直は尾陽神社(名古屋市瑞穂区)の御祭神にもなっています

定光寺展望台【名駅高層ビル群】

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)展望台からの眺め(名古屋駅の高層ビル群)
展望広場からの眺め。ズームで撮っています

境内西の展望広場からは、名古屋方面が一望できます。
名古屋駅の高層ビル群が、肉眼でもしっかり確認できました。
写真下端に見えるのは、愛知環状鉄道の高架だと思われます。

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)展望台と旧展望茶屋
ベンチ(写真左)と旧展望茶屋(右)

広場にはベンチが設置されており、しばらくのあいだ、座ってのんびり景色を眺めていました。幸せな時間だった…!
以前は展望茶屋も営業されていたようです。

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)展望台からの眺め

引きの写真も載せておきます。
周辺に山が多いため、視界を占める、光り輝く街の割合は低めですが、夜景も楽しめそうです。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

写真下半分の広場は大駐車場。ココまで車で来ることもできますよ。この流れで、アクセス・駐車場情報の紹介に移ります!

定光寺(瀬戸市)へのアクセス【地図】


© OpenStreetMap contributors

  • 住所:愛知県瀬戸市定光寺町373
  • 電話:0561-48-5319
  • アクセス
    • 定光寺駅(JR中央本線)から徒歩23分
    • せと品野IC(東海環状自動車道)から車で18分
  • 備考:トイレあり(境内と定光寺公園)

最寄り駅・JR定光寺駅からの徒歩ルートを、上の地図に示しました。
名古屋駅から向かう場合、定光寺駅へは普通列車で33分(10駅510円)。
本数は1時間に2本程度です。

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)石段入口
石段入口

上の写真が、165段ある石段への入口です。
石柱に「定光禅刹」「尾藩祖廟」の文字が刻まれています。
奥に架かる「直入橋(下馬橋)」は、瀬戸市の指定文化財です。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

石段のイメージとしては、そうですね、那智の滝(飛瀧神社)から那智山青岸渡寺熊野那智大社へと続く「那智山裏参道」を歩いたときのことを思い出しました!

定光寺(瀬戸市)の駐車場

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)駐車場マップ
© OpenStreetMap contributors

車で行く場合のお参り方法は2通り。
本堂近くの大駐車場までクルマで一気に向かう方法と、定光寺公園の駐車場に停めて石段を歩いてのぼる方法です(ともに駐車料金は無料)。

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)大駐車場
大駐車場

上の写真が大駐車場。
展望台の前に位置しているので、降りてすぐに名古屋方面を一望できます。

定光寺公園(愛知県瀬戸市)第3駐車場
定光寺公園第3駐車場

そして、上の写真が定光寺公園の第3駐車場です。
写真右の横断歩道を渡ったところに、石段入口がありますよ。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

なお、瀬戸市観光情報公式サイトによると、定光寺(お寺)は定光寺公園の一部にあたるようです!

定光寺(瀬戸市)の御朱印

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)の御朱印01

定光寺では、「南無地蔵尊」の墨書きが入った御朱印を記帳していただきました。
僕が御朱印を拝受した場所や時間などは、以下のリンクにまとめてあります。

>>[詳細]定光寺(瀬戸市)の御朱印|場所や時間など
定光寺のその他の境内風景

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

六角堂があるのは、定光寺公園中央の正伝池。瀬戸市歴史文化基本構想によると、定光寺から移築したんだそうです

まとめ【参拝時間など】

応夢山定光寺(愛知県瀬戸市)客殿(敬霊閣)
客殿(敬霊閣)

応夢山定光寺(おうむさん/ざん じょうこうじ)

  • 御本尊:延命地蔵菩薩
  • 宗派:臨済宗妙心寺派
  • ご利益:延命長寿、安産など
  • 拝観料:源敬公廟のみ100円(境内散策無料)
  • 創建:建武3年(1336年)
  • 開山:覚源禅師(平心処斎)
  • 中興開山:智光本性禅師(喝堂全用)

※参拝の栞、現地案内板、書籍「定光寺」(1978,定光寺発行)をもとに作成

最後までお読みいただきありがとうございます。
このページのポイントをまとめました。

  • 定光寺の本堂は重要文化財。御本尊の延命地蔵菩薩を祀る
  • 源敬公廟(徳川義直公廟所)も重要文化財。陳元贇が設計したと伝わる
  • 展望台からは、名古屋駅の高層ビル群が肉眼で確認できる
  • 定光寺へはJR定光寺駅から徒歩23分。無料の観光駐車場も完備

なお、僕の参拝所要時間は、源敬公廟見学や御朱印拝受の時間を含めて1時間弱でした。
観光・お出かけの計画を立てる際の参考にしていただければと思います。

定光寺公園(愛知県瀬戸市)正伝池のヌートリア
ヌートリア(定光寺公園正法池)

おまけ! 定光寺公園の正伝池で、のんびり泳ぐヌートリアを見つけました。
僕にはまだ、ビーバーやカピバラとの見分けがつかない…(笑)



長福寺(岐阜県多治見市)

さて、定光寺の次にお参りしたのは、多治見駅から徒歩11分の長福寺(ちょうふくじ)
本土神社の元神宮寺で、全国初の銅製双身毘沙門天立像が見つかり、話題になったお寺です。
以下から次のページへお進みください。

次のページはこちら【長福寺】

定光寺(瀬戸市)周辺の神社仏閣

尾張の神社仏閣一覧

>>愛知県の神社仏閣人気ランキング