尾張五社

なごやっくす(Twitter@omairi_dash)です。
神社仏閣巡りをする中で、尾張五社の存在を知りました。

この記事に、尾張五社としてもっともらしい3つの説と、ソコに登場する7つの神社をまとめておきます。

  • 尾張五社ってなんのこと?
  • 尾張五社に含まれる神社が知りたい…
  • おちょぼ稲荷が尾張五社に入ってるって聞いたけど、本当?

といった場合は、ぜひ参考にしていただければと。さっそく尾張五社とは何なのか、簡単に説明しますね。

尾張五社とは?

尾張大國霊神社(愛知県稲沢市)拝殿
尾張大國霊神社(尾張総社・愛知県稲沢市)の拝殿

尾張五社とは、尾張藩士で国学者の天野信景あまのさだかげ(1663-1733)が著した「尾張五社略記」に記載されているとされる、尾張国を代表する以下の五つの神社。

  • 熱田神宮(名古屋市熱田区)
  • 尾張大國霊神社おわりおおくにたまじんじゃ(稲沢市)
  • 津島神社(津島市)
  • 針綱神社はりつなじんじゃ(犬山市)
  • 千代保稲荷神社ちよほいなりじんじゃ(岐阜県海津市)

美濃国に含まれてもおかしくなさそうな千代保稲荷神社が入っていますが、当時の行政区分が今とは異なっていたのでしょうか。

おちょぼ稲荷北の「温故集成館」に高須藩十代藩主・松平義建の作品が収められていますが、どうやら高須藩は江戸中期以降、尾張藩の支藩として機能していたようです。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

そもそも「尾張五社略記」を直接確認していないので、何とも言えません…。もしかしたら、安城市図書情報館所蔵の「群書類從 第2輯 神祇部」に記載があるかも。安城にお邪魔する機会があれば調べてみようと思います

尾張五社には諸説あります

ところが、先に紹介した千代保稲荷神社の件も影響しているのでしょう、尾張五社には他の説もあるようで…。

そこでこの記事では、個人的にもっともらしいと感じる説を、あと2つ挙げてみます。

尾張五社【社格重視Ver.】

真清田神社(愛知県一宮市)拝殿
真清田神社(尾張国一宮)拝殿

まずは、尾張国の社格の高い神社を集めた以下の説。

  • 尾張大國霊神社(尾張総社)
  • 真清田神社ますみだじんじゃ(尾張国一宮)
  • 大縣神社おおあがたじんじゃ(尾張国二宮)
  • 熱田神宮(尾張国三宮)
  • 針綱神社

新しく登場したのは、真清田神社大縣神社
逆に「尾張五社略記」から外れたのは、津島神社と千代保稲荷神社の二社ですね。

尾張国には一之宮が二つあるので(一宮市の大神神社)、針綱神社の代わりに大神神社を加えればさらにソレっぽくなる気もするのですが、そうならないのには理由ワケがあります。

針綱神社(愛知県犬山市)参拝の栞(尾張五社)
針綱神社参拝の栞

実は針綱神社の社号標・由緒看板・参拝の栞などに、はっきりと「尾張五社」と書かれているんです。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

僕が「尾張五社」という言葉を知ったのも、針綱神社がきっかけ。ですので、おいそれと外すわけにはいきません…。 ちなみに調べる限り、ほかの神社の由緒やWebサイトに「尾張五社」の単語は登場しません

尾張五社【熱田神宮は殿堂入りVer.】

津島神社(愛知県津島市)楼門
楼門(国指定重要文化財)

続いて、熱田神宮の代わりに津島神社を加えた以下の説。

  • 尾張大國霊神社
  • 真清田神社
  • 大縣神社
  • 針綱神社
  • 津島神社(全国天王総本社)

真清田神社と大縣神社は引き続き登場。
「尾張五社略記」から外れたのは、熱田神宮と千代保稲荷神社の二社ということになります。

全国的にも有名な熱田神宮は、もはや殿堂入り・別格といったところでしょうか。
個人的には、この並びが「いかにも尾張」といった感じでしっくりきております。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

なお針綱神社で「尾張五社はどこ?」と直接尋ねた方のブログ記事を拝見すると「熱田と(千代保)稲荷は含まれない」とあります。となると、この説はさらに有力に見えてきますね

さて記事の後半では、ここまでに登場した尾張五社(合計七社)のハイライトを順番にご紹介します。

尾張五社の神社【合計七社】

熱田神宮(名古屋市熱田区)

熱田神宮(名古屋市熱田区)鳥居
南鳥居

まずは、熱田神宮。
三種の神器の一つ・草薙神剣くさなぎのみつるぎが祀られるとされる、全国的にも有名な神社です。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

僕も熱田神宮の御神札や卓上神殿を部屋に祀っています。御朱印デビューを果たしたのも、ココ熱田神宮でした!

尾張大國霊神社(稲沢市)

尾張大國霊神社(愛知県稲沢市)楼門
楼門(国指定重要文化財)

続いて、尾張大國霊神社(国府宮神社こうのみやじんじゃ)。
「はだか祭り」で有名な尾張総社です。

参拝の栞によると「総社」とは、「国中の神社の御祭神を国衙こくが付近に勧請して、国司自ら祭祀した神社」のことだそうですよ。

津島神社(津島市)

津島神社(愛知県津島市)拝殿
津島神社拝殿

三社目は津島神社。
八坂神社(京都市東山区)とともに、全国天王総本社とされています。

神社近くの天王川公園で開催される「尾張津島藤まつり」も有名です。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

個人的に、津島神社の拝殿前が広々としている感じが大好き。左右対称の美しい尾張造も見ものです

針綱神社(犬山市)

犬山祭(針綱神社祭礼)車山
犬山祭(針綱神社例祭)の様子

四社目は針綱神社。
国宝犬山城の麓に鎮座しています。

豪華絢爛な車山やまが見どころの「犬山祭」は、ココ針綱神社の祭礼です。
隣にはハートの絵馬などで女性に人気の、三光稲荷神社もありますよ。

千代保稲荷神社(岐阜県海津市)

千代保稲荷神社(岐阜県海津市・おちょぼ稲荷)向拝所
向拝所

五社目は千代保稲荷神社(おちょぼ稲荷)。
「おちょぼさん」の愛称でも親しまれる、商売繁盛の神様です。

千代保稲荷神社は参道での食べ歩きも、大きな楽しみの一つ。
串カツ・川魚料理・きゅうりの一本漬けあたりは、友達にも推薦したいお気に入りグルメです。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

とはいえ、本格的に神社仏閣巡りを始めてからは、まだ参拝できていません。「かんぽの宿 岐阜羽島(営業終了)」でフットサルをしたあとにお参りしたのが最後かな。行きたい!

真清田神社(一宮市)

真清田神社(愛知県一宮市・尾張国一之宮)楼門
楼門

六社目は真清田神社。
尾張開拓の祖・天火明命あめのほあかりのみことを祀る延喜式内社です。

摂社・服織神社はとりじんじゃも、その七夕伝説から「縁結びの神様」として人気。
駅から徒歩10分と、ちょうど良い場所に鎮座しているのも嬉しいポイントです。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

駅から遠いと参拝が大変。逆に近すぎても気分の盛り上がりに欠ける気がするんです(ワガママ)。参道が商店街になっているのも楽しい

大縣神社(犬山市)

大縣神社(愛知県犬山市)社殿
拝殿

ラストは大縣神社。
こちらも摂社・姫之宮が「女性の守護神」「縁結びの神様」として人気です。

天下の奇祭・豊年祭で知られる田縣神社と、セットでお参りする人も多いイメージ。
くわしい見どころやアクセス情報は、以下の記事をご覧ください。

まとめ

諸説含め、尾張五社について紹介してきました。
まとめに代えて、今回登場した七社のマップ(地図)をのせておきますね。

最後までお読みいただきありがとうございます。

この先もおそらく、尾張五社の正解(?)がハッキリすることはないでしょう。
だからこそ、いろいろと予想や妄想ができるのも、神社仏閣(歴史)の魅力だと言えるのではないでしょうか。

尾張五社の御朱印と御朱印帳
尾張五社で頂いた御朱印・御朱印帳の一部

なお、尾張五社で拝受した御朱印・御朱印帳を、以下の記事で紹介していますので合わせてご覧ください。それでは!

尾張五社の御朱印・御朱印帳

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