落田中の一松(愛知県知立市・かきつ姫公園)01

落田中の一松(愛知県知立市)を見てきました。
在原業平がかきつばたの和歌を詠んだと伝わる場所。
業平が主人公のモデルとされる伊勢物語で、男が「沢のほとりの木の蔭におりゐて、乾飯食ひけり」とある場所でもあります。

今の松は二代目です。
以前は湿田の畦畔の上に自生していましたが、宅地造成に伴う埋め立てにより現在地に移されました。

葛飾北斎『諸国名橋奇覧』

江戸時代には天野信景さだかげの『塩尻拾遺』などで触れられ、業平池杜若・在原寺石塔などとともに八橋十景に数えられていました。
葛飾北斎の『諸国名橋奇覧』に描かれているのも、落田中一松だと言われています。

落田中とは|地名の由来

落田中の一松(愛知県知立市・かきつ姫公園)近くの田んぼ01
近くの田んぼ

落田中は以前の地名です(現在は八橋町大流)。
一帯が低地で湿田が多く、逢妻男川あいづまおがわが氾濫するたびに田が崩れていたため「田がくずれ落ちるところの中」から「落田中」と名付けられたと考えられています。

ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

「おちたなか」あるいは「おちだなか」と読みます。一松の読みは「ひとつまつ」です

落田中の一松へのアクセス【地図】

落田中の一松(愛知県知立市・かきつ姫公園)アクセスマップ01
© OpenStreetMap contributors

  • 住所:愛知県知立市八橋町大流27-93
  • アクセス:三河八橋駅(名鉄三河線)から徒歩13分

落田中の一松は、かきつ姫公園の中に立っています。
今回は業平塚にお参りした後こちらにお邪魔し、八橋史跡めぐりを締めくくりました。

>>知立市の寺社史跡一覧

参考文献など

  • 現地案内板「落田中の一松」(知立市教育委員会)
  • かきつばたの名勝地 三河国八橋(八橋旧蹟保存会,2021)

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